CTはご存知の方も多いのではないでしょうか。 身体の周りをX線管球がぐるぐると回り、ディテクターと呼ばれる検出器で透過したX線を検出し断層写真にしたものです。当院に設置されている装置は高性能で、管球一回りで64スライスの画像を撮ることができるマルチスライスCTスキャンシステムです。
従来より短時間で撮影できるため、胸部や腹部などの広い範囲を1回の呼吸止めで行うことができるほか、小さな病変でもより薄いスライス厚で撮ることができます。さらに動き続けている臓器・心臓の血管も詳細に撮影できるようになりました。 また、精密な画像を得ることにより、今までは輪切りの断層像でしか見られなかったものを、3D(3次元立体画像)やいろんな角度からのスライス像で診断することができるようになりました。造影CTでは静脈注射をさせていただきますが、その他は痛みなどの苦痛は伴いませんので、安心して検査を受けていただきたくお願いいたします。
MRIとは、磁気共鳴イメージングあるいは磁気共鳴診断法という検査法です。磁場と電波を用いて体内などの画像を撮影します。 CTよりも脂肪や水などの微妙な信号の違いを検出できますので、早期の脳梗塞や通常見えない関節の腱などを、コントラストのあるきれいな画像で提供できます。 検査中、工事現場のような騒音で少しうるさいかもしれませんが、耳栓やヘッドホンによる音楽などご用意しております。また一般撮影やCTと比べ検査時間は20~30分と長めです。
当院では、心臓の冠状動脈等を見る循環器検査と、肝臓や腎臓等の動脈を見る腹部検査を中心に行っております。動脈内にカテーテルと言われる管を挿入し、目的臓器まで達したところで造影剤を注入し、血管や腫瘍を撮影する検査法です。皆さんがよくご存じなのが、心臓カテーテル(心カテ)検査であると思います。心臓のまわりを流れる冠状動脈を造影することにより、狭心症や心筋梗塞の原因となる血管の狭窄部位と範囲を同定し、PCI(経皮的冠動脈形成術)などの治療を行う検査です。また、肝内腫瘍に対しては肝臓の動脈を撮影することにより、直接腫瘍部への薬剤の動注や栄養血管の塞栓を行うことにより治療します。直接動脈を穿刺するため、穿刺部位により時間の差はありますが検査後安静が必要となります。そのため必ず入院した上での検査になりますので、外来主治医とご相談のうえ計画されますようお願いいたします。
最近日本でも乳ガンの発生率が上がってきており、早期発見を目指す目的で「すこやか検診」等の乳ガン検診が多く行われるようになってきました。 この検診で威力を発揮するのが乳房撮影です。 以前は、専門医の触診のみで判定していましたが、乳房撮影を採り入れることにより、発見率が倍増してきております。 通常のX線撮影とは違い、軟部組織を写し出すために軟線と言う特別なX線を使用して撮影いたします。 乳腺内の組織をより鮮明に写し出すために乳房を圧迫して薄くしますので、人によっては少し痛みを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、少しでも緩和できるよう対応させて頂きますので担当技師にお伝え下さい。 なお、当院では乳房撮影による検診に必要な、認定された撮影装置、講習・試験により認定された女性技師及び認定医により検査いたしておりますのでご安心下さい。
骨密度測定とは、骨の中にあるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分がどのくらいの量あるのかを測定するものです。 健康フェスティバルなどで検査された方も多いかと思いますが、ほとんどが超音波による足の踵での測定ではないでしょうか。当院では最も精度の高いデータが得られるというDEXA法(2種類のエネルギーのX線を使用した方法)の測定装置で行っております。 通常は装置上で仰向けに約5分休んでいただき、腰椎や股関節の骨密度を測定することによって判定いたします。 結果は、年齢にあわせた基準値に基づいて表示いたしますので、どなたでも簡単に理解していただけると思います。 特に、女性で出産後や閉経後の方に骨密度が低下する傾向があり、下がりすぎると骨折しやすくなるなどの弊害もでてきますので、気になる方は一度測定されてみてはいかがでしょうか。
X線を用い胸部写真や関節、骨等の撮影を行います。一般撮影はCTやMRIに比べて撮影時間が短いため、全体像をすばやく知ることができる重要な検査です。
主に消化管の検査が行われる装置です。X線に写るバリウム等の造影剤を用い胃や大腸の流れを観察したり撮影を行います。また、関節腔に空気や造影剤を入れ、透視下で関節周りの状態を観察します。