一般撮影、X線TV装置、CT、MRI等の医療設備を備えて患者さんの診断に必要な画像を提供しています。また、骨密度検査やマンモグラフィ検査、血管造影検査も行っております。 CT、MRI、マンモグラフィ画像は、放射線科専門医が読影し、各診療科あるいはご紹介いただいた御施設にご報告いたしております。
X線を使用する検査としては、最も一般的な検査です。
人体にX線を照射し透過・吸収した放射線量の差から、画像を作ります。
CTやMRIより短い時間で画像を提供することができ、簡単かつ早く情報が得られるため、診断の最初に用いられる最も頻度の高い検査です。
CTはご存知の方も多いのではないでしょうか。 身体の周りをX線管球がぐるぐると回り、ディテクターと呼ばれる検出器で透過したX線を検出し断層写真にしたものです。当院に設置されている装置は、管球一回りで64スライスの画像を撮ることができるマルチスライスCTスキャンシステムです。
短時間で撮影できるため、胸部や腹部などの広い範囲を1回の呼吸止めで行うことができるほか、小さな病変でもより薄いスライス厚で撮ることができます。さらに動き続けている臓器・心臓の血管も詳細に撮影できます。 また、精密な画像を得ることにより、今までは輪切りの断層像でしか見られなかったものを、3D(3次元立体画像)やいろんな角度からのスライス像で診断することができます。
造影CTでは静脈注射をさせていただきますが、その他は痛みなどの苦痛は伴いませんので、安心して検査を受けていただきたくお願いいたします。
MRIとは、磁気共鳴イメージングあるいは磁気共鳴診断法という検査法です。磁場と電波を用いて体内などの画像を撮影します。 CTよりも脂肪や水などの微妙な信号の違いを検出できますので、早期の脳梗塞や通常見えない関節の腱などを、コントラストのあるきれいな画像で提供できます。
検査中、工事現場のような騒音で少しうるさいかもしれませんが、耳栓やヘッドホンによる音楽などご用意しております。また一般撮影やCTと比べ検査時間は20~40分と長めです。
血管造影とは、カテーテルという管を目的血管内に挿入して造影剤を投与し、血管や腫瘍を撮影する検査法です。当院では、心臓の冠状動脈等の循環器検査と、肝臓や腎臓 等の動脈をみる腹部検査、そして、人工透析を行っておられる方のシャント(人工透析を行う際充分な血液量が確保できるように、動脈と静脈を直接繋いだ血管)の造影検査などを中心に行っています。
例えば、肝内腫瘍に対しては肝臓の動脈を撮影し、直接腫瘍部への薬剤の動注や栄養血管の塞栓を行うことにより治療します。
皆さんがよくご存じなのが、心臓カテーテル(心カテ)検査だと思います。心臓の表面を流れる冠状動脈を造影することで、狭心症や心筋梗塞の原因となる血管の狭窄部位と範囲を同定し、PCI(経皮的冠動脈形成術)などの治療を行う検査です。
直接動脈を穿刺するため、検査後安静が必要となります。そのため原則、入院した上での検査になります。
マンモグラフィ(乳房撮影)とは乳房専用のX線撮影のことです。通常のX線撮影とは異なり、軟部組織を写し出すために軟線という特別なX線を使用して撮影します。乳腺内の組織をより鮮明に写し出すため、また被曝を抑えるため、乳房を圧迫して薄くしますので、人によっては痛みを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、少しでも緩和できるよう対応させて頂きますので担当技師にお伝え下さい。
現在、日本の女性の乳がん罹患数は上昇しています。乳がんは早期に治療すれば生存率が高いがんです。触知できないような早期の乳がんの診断にマンモグラフィは極めて有用であり、マンモグラフィを導入した乳がん検診は広く施行されています。当院でも乳腺外来の他、人間ドックや個人検診、すこやか検診等でのマンモグラフィ撮影を行っています。当院の装置は、AMURET Innovality(FUJIFILM社製)を使用しており、高画質の画像を低被曝で得ることができます。 また、通常のマンモグラフィ(2D)に加え、トモシンセシス撮影(3D)もでき、マンモグラフィでは不得意とされている乳腺の重なり部分を、分離して描出することが可能です。
検査はすべて女性技師が対応致します。不安なことや聞きたいことなどありましたら、ぜひご相談ください。
骨密度測定とは、骨の中にあるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分がどのくらいの量あるのかを測定するものです。 検診イベントなどで検査されたことがある方も多いかと思いますが、ほとんどが超音波による足の踵での測定ではないでしょうか。
当院では最も精度の高いデータが得られるというDEXA法の測定装置で行っています。DEXA(Dual Energy X-ray Absorptiometry)法では、2種類の異なるX線を照射し、骨と軟部組織の吸収率の差で骨密度を測定します。日本骨粗鬆症学会や世界中でもガイドラインで推奨されている方法です。
検査は仰向けに約5分休んでいただき、腰椎や股関節の骨密度を測定します。結果は、年齢にあわせた基準値に基づいて表示しますので、どなたでも簡単に理解していただけると思います。
骨密度は30歳から40歳でピークに、以降は加齢とともに減少していきます。特に女性は閉経後に女性ホルモンの影響で骨密度が減少する「閉経後骨粗鬆症」が起こりやすくなります。 骨粗鬆症になると骨折しやすくなるなどの弊害もでてきますので、気になる方は一度測定されてみてはいかがでしょうか。
TV画面でリアルタイムに観察し、撮影を行いながら検査を行う装置です。消化管領域ではX線に写るバリウム等の造影剤を用いて胃や大腸の流れを観察したり撮影を行います。
内視鏡カメラを使用しながら行う胆道造影や、食べ物の飲み込みの過程や状態を評価する嚥下造影もこちらで行います。また、神経根ブロックや脱臼時の整復などの整形検査、尿管ステントや膀胱造影などの泌尿器系の検査も行われています。
放射線科部長 宇野 幸子
氏名 | 宇野 幸子(うの ゆきこ) |
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出身大学 | 金沢大学 |
認定・専門資格 |
日本医学放射線学会放射線診断専門医 マンモグラフィ検診読影認定医 日本専門医機構放射線科専門医 乳がん検診超音波検査実施判定医師 |
所属学会 |
日本医学放射線学会 日本IVR学会 日本小児放射線学会 日本乳腺甲状腺超音波医学会 日本乳癌検診学会 日本磁気共鳴医学会 |