医療の進歩、国の医療体制の最新の流れをいち早く薬剤師の立場で取り入れています。
以下に例を示します。
日頃お薬の飲み方・使い方で困っていることはありませんか?
薬が飲みにくい、飲み忘れが多い、管理しにくい、、、。
飲むにくいからといって、自己判断で潰したり、噛み砕いたり、水で溶かしたりしてはいけません。
薬は腸で溶けるように設計されているものもあれば、徐々に崩壊して効果を長時間作用するように設計されているものもあります。
製剤学的知見からアプローチして、投薬自体の負担を減らせるようアドバイスします。
ポリファーマシーとは薬剤を6剤以上内服していることをいいます。
入院を契機とした処方内容の見直しにも力を入れています。
薬の多剤併用ですが必ずしも悪いことではありません。
反対に過少処方である可能性もあります。
新しい薬が開始となった時も1剤1剤で用法用量、相互作用などを確認・検討・評価しています。
薬剤師ならではの視点でアプローチして必要時は主治医と相談して安全な医療体制に努めています。
入院中に処方内容が変更となったり、次回外来時、残った薬の数と調整する必要が生じた場合など、かかりつけ調剤薬局がある方は、退院時に入院中に担当した薬剤師が調剤薬局の薬剤師と連絡を取り、入院前後で薬の情報を途切れのないように行っています。その際は、事前に患者さんにお伝えします。
過去に服用されたお薬や食べ物で副作用やアレルギーを経験されたことがある方は、医師・薬剤師にお申し出下さい。 他の病院や薬局からお薬をもらって服用されていたり、健康食品やサプリメントを買って服用されている方は、医師・薬剤師にお申し出下さい。
入院される際は、現在服用されているお薬をすべてご持参ください。 入院中は、薬剤師が患者さんのもとへ服薬指導に伺います。 お薬についてわからない点がございましたら、ご遠慮なく何なりとお尋ね下さい。
外来患者さんの院外処方箋は、全面発行に向けて、段階的に実施させていただいております。
私たち病院薬剤師が、病院の中でどのような仕事をしているか、ご存知ですか?
病院の中で、病院薬剤師がどのように薬と関与しているか当病院の薬局の主な仕事を紹介します。私たち病院薬剤師は、病院の中で使われるすべての「薬」について、安全で効果的に使用されるように関与しています。 薬をとおして、患者さんにより安心して医療を受けられるように、そして、一日も早く回復できるように、責任を持って仕事をしています。 他の病院や薬局からお薬をもらって服用されていたり、健康食品やサプリメント を買って服用されている方は、医師・薬剤師にお申し出下さい。
一般に、よく知られている業務で、医師の診察により患者さん1人1人に出された「処方せん」をもとに薬を準備します。 調剤の時、薬の量や使い方、あるいは飲み合わせや副作用の有無などで疑問があれば、処方した医師に確認します。 薬剤師には独自の立場で、薬の安全性を確保する役目があります。
外来窓口や病棟で患者さんに出された薬が、患者さんにとって不利益にならないかを確認した上で、「お薬の説明書」を使用して薬の作用や服用方法、副作用などの説明を行っています。
それぞれの薬の特性に合わせた管理を行っています。 麻薬、毒薬などは施錠して管理しています。
より安心できる薬物療法を提供するために 私たち薬剤師は、「薬」をとおして患者さんの治療に関わっています。
薬剤師としての立場から、薬がより安全に使用されるように、医師と話し合っています。その中の1つとしてTDM業務があります。 TDMとは薬物血中濃度測定の事で、薬の血中濃度を測定・解析して薬物療法が適切に行われているかをモニターし、安全な薬物治療が実施できるようにサポートしています。必要に応じて薬の適正な投与方法などを医師に提案しています。
薬歴には、患者さん一人ひとりの過去の副作用や効果が得られなかったことなど、多くの情報を記録します。 また、複数の診療科にかかっていると、それぞれの処方が適切であっても、あわせて使うと相互作用が起こる可能性があります。これを未然に防ぐためには、薬歴が必要です。
薬に関して医療スタッフや患者さんからの問い合わせに対して、書籍やインターネットなどを活用して対応しています。 また、他の医療機関で処方された薬の識別なども行っています。
入院患者さんを対象に、処方されている注射薬を薬剤師の見地から適正な量であるか、複数の注射薬を混合しても沈殿や液が濁らないかを確認し、セットしています。
それぞれの専門スタッフが協力して、より良い医療を提供するなか、薬剤師も専門知識を活かして参加しています。 また、医療安全対策として、感染や褥瘡(床ずれ)の予防、あるいは栄養管理などにおいても、薬剤師の立場で貢献しています。
薬の飲み方は相互作用や薬物動態により設定されていますので、自己判断で飲み方を変えるのは危険です。
・食事のおよそ30分前にお薬を飲みます。
・食前に飲むことで薬の吸収がよくなります。
・漢方薬や糖尿病のお薬に多い飲み方です。
・食事のおよそ30分以内にお薬を飲みます。
・多くのお薬が食後に服用されます。
・これは胃の中にまだ食べ物が少し残っているので胃への刺激が少なくなるとともに、飲み忘れを防ぐためにこの服用方法がとられています。
・食事をする直前に飲みます。
・糖尿病の患者さんで食後、急激に血糖値があがるのを抑える薬などを飲む時の用法です。
・食事をした直後に飲みます。
・糖尿病の患者さんで食後、急激に血糖値があがるのを抑える薬などを飲む時の用法です。
・食事のおよそ2時間後に飲みます。
・食事と次の食事との間に飲む用法です。
・就寝のおよそ30分前に飲みます。
・睡眠薬や下剤に多い飲み方です。
・症状に応じて、必要時に飲みます。
・痛み止め、熱冷まし、咳止め、狭心症の発作時、下剤などがこれにあたります。
・1日何回まで使用して良いかは、主治医にお尋ねください。
患者さんに、今までお薬を飲んでアレルギー症状などを経験したことがあるかや入院前の服薬状況などをお聞きします。 これらの情報は、今後の治療に役立てられます。
入院中の薬の使用記録、カルテ、看護記録、検査値などから症状を把握して、少なくとも週一回担当薬剤師が患者さんのベッドサイドにお伺いし、薬の使用方法や効き目などの説明、副作用の有無など確認を行っています。
ご使用の薬を、症状・検査値および患者さんのお話をもとに薬剤師の立場から分析評価して、医師・看護師と相談を行い、より良い薬物療法を進めていく役割を担っております。
入院中のことをふまえ、退院時に処方された薬について説明します。
お薬手帳を提示してください。
医療の安全を守るために、繰り返し監査(点検・確認)を行っています。 実際にこうして薬による健康被害を防ぐことができました。
すでに他院の内科から鎮痛剤を服用していました。 当院整形外科より新たに処方開始となり、医師に確認の上、他院の鎮痛剤は中止となりました。 病棟担当の薬剤師が入院患者さん個々の薬歴をチェックし、重複投与や副作用を未然に防ぐことが出来ました。
再度、抗生剤の処方が必要となり、過去の副作用情報を医師に伝え、クラビット以外の抗生剤を処方してもらいました。 患者さんは副作用も出ず、無事治療が終了され、退院されました。 過去の副作用歴を確認し、適切な薬の投与が出来ました。
グレープフルーツ摂取により、薬の血中濃度が上昇し、めまいや血圧低下などの副作用の可能性があることを患者さんに説明し、栄養士にもグレープフルーツを食事のメニューから避けてもらうように伝えました。 飲み合わせによる副作用を未然に防ぐことが出来ました。